股関節痛がよくなりません

そうですね。こういう方は多いのではないでしょうか?やはり何が原因かで対応は大きく変わってしまいます。骨折の疑いのある方は、まず病院で確認してください。

まず現病歴(現在の痛みの経過)はどうですか?

真っ先に確認しなければならないのは、骨折かどうかです。転倒したとか、尻餅をついたとかの受傷機転がある方は、まず整形外科でX線撮影し、骨折かどうか確認すべきです。特に高齢者は、ちょっとしたことでも骨折している可能性がありますので、注意が必要です。

高齢者の転倒や尻餅で骨折しやすいのは、大腿骨頚部骨折です。本当にちょっとしたことで折れてしまいますが、ご本人は気づかないことが多いです。折れ方によっては歩けてしまうので、かなり判別はやっかいです。

私が経験した中では、電車とバスで通院されていた方がいました。この方、股関節痛で来られていたのですが、一度よくなられたのですが、ある時を境に痛みが悪化されました。歩行時、足が外旋(足先が外を向く)するし、体重をかけるごとにバキッという異常音が鳴り出したので、転倒や尻餅をつかなかったかお聞きしたのですが、心当たりはないとのことでした。骨折の可能性があるので病院で確認していただくようアドバイスさせていただいたところ、やはり骨折とのことでした。

この方の場合、いつ骨折したのか未だに確定していません。高齢者でしたので、転倒しても忘れてしまっていたのかもしれません。症状的には、私なりにある時期を境に急激に悪化しましたので、その直前(2週間に1度の頻度になっていました)2週間の間に何かあったと推察しているのですが、ひょっとしたら初診時から骨折していたのかもしれません。

こういう場合がありますので、自己判断せずに、少しでもおかしいことがあれば、しっかり施術者に伝えてください。

やはり既往歴(過去の病歴)が重要

先天性股関節脱臼が既往にある場合は、変形性股関節症がまず考えられます。このことについては、以前のブログにも詳しく記載していますので参照してみてください。

手術適応の重度の変形性股関節症の女性(その1)

 

手術適応の重度の変形性股関節症の女性(その2)

 

変形性股関節症の場合、変形が重度になると、最終的にはTHR(人工股関節全置換術)になるのですが、それは、強直性の変形(股関節がほとんど曲がらない)でない限り、手術しなくていい場合が多いです。何故なら、変形=痛みではないからです。

痛みを感じるのは、骨ではなく、股関節周囲の軟部組織であることがほとんどです。それなら、当院の施術で十分に痛みを緩和させることは可能ですし、変形が経度であれば根治も可能です。

特に既往で問題がない場合

腰の問題や股関節周囲の軟部組織の過緊張の可能性が高いです。こういう股関節痛の場合、当院では最も得意としています。逆に病院では治らないと思われます。病院で特に原因が分からない場合は、整体でこそ治せる分野だと思いますので、是非とも整体を受けてください。

大腿骨頭壊死症について

最近では俳優の坂口憲二さんが罹患され、話題になりましたね。以前は歌手の美空ひばりさんもそうでしたね。坂口さんに関しては、私はドラマ『医龍』の大ファンでしたので、落胆しました。ここ数年なぜか医龍がありませんでしたもんね。

大腿骨頭壊死症には、原因がはっきり特定できるものと、特定できないものとがあります。特定できないものを特発性大腿骨頭壊死症と言います。特定できるものは、大腿骨頸部骨折や股関節脱臼などの外傷後や糖尿病、鎌状赤血球貧血、アルコール依存症、腎臓病、痛風などにより生じることがあります。

また、ステロイドの長期の使用により生じることもあります。その他、減圧症(潜水したダイバーなどが海面に上がるときに高圧から低圧に環境が変わることにより生じる)が原因となることがあります。

大腿骨頭壊死の初発症状では、ほとんど痛みは感じません。痛みを感じるのは、壊死して骨頭が陥没し出してからです。この陥没が進行すればするほど痛みは増していきます。症状が進むと、関節面が変形し、寛骨臼が破壊されます。

安静と運動だけで治癒する場合もありますが、大抵は手術適応となります。早期であれば、骨頭穿孔術と言って、骨頭から壊死層にかけてドリルで穴を開け、壊死層への血管の経路ができることにより、骨が新生されることを目的とします。

それが不適応の場合は、大きく分けて2つあります。骨切り術と人工関節置換術です。壊死層が限局されている場合は骨切り術により、壊死層に圧が加わらないようにします。壊死層が広範囲に及んでいる場合は、人工関節置換術が行われます。人工骨頭置換術を行われる場合もありますが、人工関節全置換術が主流になっているようです。

まとめ

股関節痛がなかなか治らない場合は、まず整形外科の診察を受け、骨折や変形性股関節症や大腿骨頭壊死がないか確認しましょう。全て問題なく原因不明なら、筋・筋膜性の痛みである可能性が高いですので、迷わず整体を受けてみましょう。例え変形性股関節症であっても、よほどの重症でない限り必ずしも手術を受ける必要はありません。十分整体で対応できることが多いですので。


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