手術適応の重度の変形性股関節症の女性(その1)

今回は、先天性股関節脱臼が既往にあり、その後変形性股関節症になった50歳代の女性の症例です。この方もかなりの重症で現在通院中です。

この方の背景

この方は、もともと先天性股関節脱臼の既往があり、その後何の問題もなくスポーツ(バレーボール)もされていたのですが、数年前より左股関節痛を感じ出したとのこと。現在50歳代の女性です。

現在、化粧品販売・エステを経営されています。家族構成は、ご主人と長男さん(現在は独立)と長女さん(女子大生・同居)です。

とにかく活動的な方で、地域の活動にも積極的に参加されています。2年前まではママさんバレーもされていたそうです。ところが、2年前くらいから、何をするのも左股関節・左臀部・左下肢後面が痛くなり、バレーボールも辞めてしまったとのこと。

問診時には、普通に歩くことも困難で、左足で踏ん張るとき伸び上がるような変なクセがついていました。

両変形性股関節症で手術?

整形外科を受診すると、X線画像により、両変形性股関節症で特に左股関節の変形がやや強く、臼蓋(骨盤側の受け皿)と骨頭の隙間がかなり狭くなってしまっているとの診断。

今すぐにではないが、いずれはTHR(人工股関節全置換術)を受ける必要があると言われ、それで楽になるなら、すぐにでもやって欲しいと手術日を決めていました。

ところが、いろいろ術後の禁忌事項(とってはならない姿勢等)を確認してみると、現在の仕事ができなくなってしまうことが分かり、どうしようかと思い悩み始めていました。

そんなある日、私の姉の知り合いだったせいで、当院の存在をお知りになり、取り合えず施術を受けてみようと来院されたとのこと。

私の理学療法士としてのこだわり

私は理学療法士として病院勤務時代、数多くの変形性股関節症でTHRのため入院された患者さんを担当していましたので、どういう経過をたどるのかだいたい分かります。

特にTHRの患者さんには思い入れが強く、学生時代に最初に担当させていただいたのが、両変形性股関節症でTHRを受けられる方だったのです。

その方は、両側とも強度の股関節の変形が見られ、右側は既にTHRをされており、今度は左側をするための入院でした。股関節の可動域もかなり狭く、歩行もペンギンのようなよちよち歩きになっていました。

当時の私の知識では、これだけ変形が強度で、骨同士がぶつかり合うと痛くて当然だと考えていました。つまり骨の変形が痛みの原因と考えていたのです。もし、これが事実なら、変形性股関節症の患者さんはいずれは手術しなくてはなりません。

果たしてそうでしょうか?

次回につづく


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