普通は坐骨神経痛を想定しますよね。ただ、腰に異常がないとしたら、結構原因を特定するのは難しいかもしれません。以前のブログにも足のしびれ・坐骨神経痛について記載していますので、参照してみてください。
足のしびれ
足のしびれは、直接神経が圧迫される『神経性』の場合と、血管が圧迫されて神経への血流が悪くなる『血管性』の場合の2つに大別されます。
神経性の場合は、坐骨神経痛、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、足根管症候群、脳梗塞、脳出血、脳腫瘍などが考えられます。
血管性の場合は、閉塞性動脈硬化症(ASO)、糖尿病性動脈硬化症、バージャー病、レイノー病、膠原病などが考えられます。
その他、糖尿病、甲状腺機能低下症(橋本病)、パニック障害などがあります。
片側下肢のしびれで腰に異常がない?
この条件で絞り込むなら、坐骨神経痛ではないことになります。腰に異常がないとは、腰痛の自覚症状がないだけなのか、X線やMRIやCT所見で異常なしと医師より確定診断を受けたのかでは、全く話が変わっていまいます。
前者の単に腰痛の自覚症状がないだけで、医師からの確定診断がない場合は、全ての可能性が考えられ、話が広がり過ぎるので、今回はなしとします。この場合であれば、本当に腰に異常がないのか整形外科で確定診断を受けてください。単なる坐骨神経痛の可能性が高くなりますから。
ここでは、後者の本当に腰に何の異常もないのに片側下肢がしびれる場合を考えてみます。
腰に何の異常もないのに片側下肢がしびれる場合
血管性の場合、まず考えられるのは閉塞性動脈硬化症(ASO)です。それに類似したものとして、糖尿病性動脈硬化症です。(バージャー病(閉塞性血栓性血管炎)も類似した症状を呈します。)
どちらも、下肢の血管の動脈硬化で、血管内の通り道が狭くなり、血流量が大きく低下してしまう病気です。そのため、血液の流れが阻害され、歩行時に下肢の痛み、しびれ、冷感を感じます。さらに進行すると、安静時にもこれら症状を感じることがあります。
間歇性跛行と言って、数十メートル歩くだけで下肢に痛みやしびれが生じ歩けなくなる症状があったり、足背動脈(足の甲の動脈)での拍動が消失あるいは減弱しているので比較的鑑別しやすいです。
神経性なら、まずは足根管症候群ですね。足根管症候群とは、足関節内側にある足根管内を通る脛骨神経が何らかの原因で圧迫され、主に足底に痛みやしびれが生じる疾患です。ほとんどは圧迫の原因が不明なのですが、外傷(足関節捻挫、果部骨折、踵骨骨折など)、ガングリオン、静脈瘤、足首の変形、腱鞘炎の影響があると言われています。
次に考えられるのは、脳梗塞、脳出血、脳腫瘍などの脳の病気です。ただ、この場合は明らかに片側半身の運動麻痺が随伴症状として出ていることが多いですので、分かりやすいです。ただし、感覚の異常だけが症状としてあらわれることもありますので注意が必要です。
一般的には、脳に原因のあるしびれは、体の右半身あるいは左半身のどちらか片側にしびれが生じますが、片側の上肢だけ、あるいは下肢だけにしびれが生じることもあります。
脳腫瘍の場合は、いつとはなしにしびれを感じるようになりますが、脳梗塞や脳出血は、ある日から急にしびれを感じるようになります。
既往としてこれらの病気をされている方なら、なおさらです。特に、脳の中心部にある視床(感覚神経の中継点)に脳出血や脳梗塞が起こると、ビリビリしたような何とも言えない強い異常感覚(しびれ)が後遺症として残ることがあります。
当院の経験から言わしてもらうと、筋膜の癒着(下肢だけでなく全身あらゆる部位)が原因で下肢にしびれが生じた場合もあります。全身状態にもよるのですが、痛み・しびれに対して過敏な場合、どこに触れても下肢にしびれが走ることもあるのです。
まとめ
右下半身全体のしびれということなら、まずは閉塞性動脈硬化症、次に脳梗塞・脳出血・脳腫瘍などの脳の病気が考えられます。腰に問題ないなら、坐骨神経痛は除外されてしまいますので。閉塞性動脈硬化症でも脳の病気でもなく原因不明なら、当院では筋膜の癒着由来のしびれだと考えます。
堺肩こり・腰痛センターでは、基本手技であるDRTにより自然治癒力を向上させますので、『つらい腰痛』や『股関節の痛み』に対して、より精度の高い施術が可能です。
このような痛みで長い間お悩みの方は、メール・お電話でお気軽にお問い合わせください。
堺肩こり・腰痛センタートップページ http://hiro-rigaku.com
お電話ありがとうございます、
堺肩こり・腰痛センターでございます。